生命の痕跡見つかるか? マーズ2020着陸地に化石の可能性
2020年に打ち上げ予定の米国航空宇宙局(NASA)の火星探査ミッション「マーズ2020」の探査機の着陸予定地に、古代の生命の痕跡を保存するのに適した鉱物が存在することが分かった。これらの鉱物を現地で分析したり、試料として持ち帰ったりすることで、古代の火星に生命が存在したかどうかが分かるかもしれない。 by Neel V. Patel2019.11.26
2020年に打ち上げ予定の米国航空宇宙局(NASA)の火星探査ミッション「マーズ2020」は、地球外生命体の兆候を見つける、かつてない絶好の機会になるかもしれない。最近発表された2つの新たな研究論文によると、古代生命の痕跡の保存にしばしば関連する物質が、イェゼロ・クレーター(Jezero Crater)に存在する証拠が見つかったという。イェゼロ・クレーターは36億年前に流れていた川によって作られた化石化した三角州であり、マーズ2020探査機の着陸予定地となっている。
これらの新たな発見により、約45キロメートル幅のクレーター内で、火星がまだ暖かく、地表が液体の水で満ちていた頃に生命体が存在した証拠が見つかるのではないかという期待が高まっている。
2019年11月6日に『ジオフィジカル・レビュー・レターズ(Geophysical Review Letters)』に掲載された1つ目の論文はケイ酸の存在を示し、ケイ酸は1ミリメートルより小さい微化石中で数十億年間にわたって有機物と生命の痕跡を非常に良い状態で保存するのに適した鉱物であるとしている。この論文の主執筆者であり、ブラウン大学の惑星科学者であるジェシー・ターナスによると、イェゼロ・クレーターで見つかるそのような化石は、おそらく数十億年前のものだろうという。「もし火星の地表に本当に生命が存在したのであれば、居住可能環境で作 …
- 人気の記事ランキング
-
- Why the next energy race is for underground hydrogen 水素は「掘る」時代に? 地下水素は地球を救うか
- How a top Chinese AI model overcame US sanctions 米制裁で磨かれた中国AI「DeepSeek-R1」、逆説の革新
- The second wave of AI coding is here マシン・プログラミングで 人海戦術に終止符、 AIコーディングに第二の波
- This quantum computer built on server racks paves the way to bigger machines ザナドゥ、12量子ビットのサーバーラック型光量子コンピューター