日常的に使われているカレンダー・ツールが、グーグルの評判を巡る新しい議論を巻き起こしている。複数のグーグルの従業員は、社内のカレンダー・ツールが「従業員の組織化」に対する監視手段だと考えている。ブルームバーグが入手したメモによると、「10室以上または100人以上の参加者が関わるイベントをカレンダーに作成した従業員を自動的に報告する」ブラウザーの拡張機能のことだ。グーグルは、この拡張機能は同僚にイベントの招待通知を大量に送らないようにするための、便利なリマインダーであると主張している。
この議論は、セクシャル・ハラスメントから軍との協同に至るまで、さまざまなストライキや抗議が起きた1年を経て、グーグル社内での不信感の高まりを示している。しかし、職場におけるテクノロジーの活用が、インターネット普及以前の時代に作られた規範や規則に、いかに大きな混乱を招くのかという例にもなっている。
「従業員の組織化」とは、多くのことを意味している。もしグーグルが労働組合結成の試みを監視しているならば、全国労働関係法(NLRA)に反する違法行為である。問題は、何を監視と見なすかだ。NLRAは、企業が組合活動を把握するために「異常な」ことをするのを監視と定義している。これは、管理職が組合会合の可能性がある場所の外に隠れていることを、監視行為と意味した時代なら分かりやすいものだった。しかし、電子的な職場監視が一般的となった現代では判断が難しくなっている。
会社側はメールやチャット、カレンダーの利用からWi-Fi使用状況や声のトーンに至るまでのすべての監視が可能であり …