スペースX(SpaceX)が、自社のコンステレーション(衛星群)「スターリンク(Starlink)」ネットワーク3万基分の衛星周波数の割り当てを国際電気通信連合(ITU)に申請している。スターニュース(SpaceNews)が10月15日に報じた。ITUとFCC(連邦通信委員会)はすでに1万2000基分を承認済みで、3万基はその上積み分となる。ITUへの申請は合計20件、高度386~579キロメートルの軌道に配置される1500基の衛星に関するものだ。
膨張するスターリンク
スペースXは今年5月、60基のスターリンク衛星を軌道に送り、さらに60基を打ち上げる予定だ。同社の構想では、スターリンクのインターネット網は最終的に1万2000基の衛星で構成され、全世界を対象としたインターネット接続を提供する。
スペースXの戦略はその高いビジョンが評価される一方で、いくつかの懸念も生み出している。最初に打ち上げた60基のうち3基を失った。事故率は5%で、今後さらに高まる可能性がある。最近ではスターリンク衛星と欧州宇宙機関(ESA)の気象衛星が異常接近し、宇宙船にとって地球軌道がさらに危険となるような、あるいは使えなくなるような衝突が起きる懸念が増大した。
なぜ、スペースXは追加申請したのか?
今回の発表よりも前に、スペースXは、スターリンクを稼働させるのに数千もの衛星からなるメガコンステレーションが本当に必要かどうかを巡って精査されていた。衛星を増やす必要性は「何をしようとしているのか、何が衛星に必要なのか、どのくらいの能力を確保しているのか、使用事例がどのようなものかに左右される …