「倫理」という言葉は、多くの詐欺やペテンが横行する暗号通貨の世界においては、一見相容れないもののように見える。
だが、少数の優れた研究者で構成されるグループによると、「ブロックチェーン倫理」の議論は理にかなっているだけでなく、必要なことだという。
ブロックチェーン・テクノロジーが社会に大きな変化をもたらすことが合理的に期待できる場合、生物工学や人工知能(AI)、核技術と同様に、独自の倫理分野を持つに値する。マサチューセッツ工科大学(MIT)デジタル通貨イニシアチブのリース・リンドマークは話す。リンドマークは同イニシアチブにおいて、長期的な社会への影響とコミュニティに関する領域を率いている人物だ。
リンドマークは10月6日、「クリプトエコノミクス・システム・サミット(Cryptoeconomic Systems Summit)」で講演した。このサミットは、ブロックチェーン開発者、経済学者、金融エンジニア、弁護士など、ブロックチェーン・テクノロジーに関連する学術分野を研究する人たちの集まりだ。サミットは、ブロックチェーン開発の多くの学際的な側面に焦点を当てた、新しい学術分野の基礎を築く試みだった。ブロックチェーン倫理も、その一部と言えるものだ。リンドマークはこのグループを「ブロックチェーン・テクノロジー開発をどうすれば建設的に進められるのか、という課題に焦点を当てた人々の集まり」と説明する。
ブロックチェーンは、依然としてほとんどニッチな関心事に留まっている。 暗号通貨市場の価値は、従来の …