KADOKAWA Technology Review
×
【3/14東京開催】若手研究者のキャリアを語り合う無料イベント 参加者募集中
ニューヨーク市が200億ドルを投じる「気候変動対策」の中身
Associated Press
気候変動/エネルギー 無料会員限定
New York City has big plans—and $20 billion—to save itself from climate change

ニューヨーク市が200億ドルを投じる「気候変動対策」の中身

ニューヨーク市は、甚大な被害をもたらしたハリケーン・サンディの教訓を生かして、気候変動の危機的影響への対策を矢継ぎ早に打ち出している。目立たない防波堤、白い屋根、熱中症の兆候を監視する地域社会プログラムなどは、問題に対処するための戦略の一部だ。 by Mike Orcutt2019.09.25

2012年、ハリケーン・サンディがニューヨーク市を襲い、死者44人、推定被害額190億ドル相当という壊滅的な損害をもたらした。現在同市では、数十億ドルを投じて、再びサンディ級のハリケーンが到来した場合に備えている。 ニューヨーク市長室災害復興回復局のジェイニー・バビシ局長によれば、大西洋海盆でハリケーンの強度が増してきていることは、ニューヨーク市が今後数年間にわたって取り組みを強化せねばならない気候変動による危機的影響の1つに過ぎないという。

ニューヨーク市は海面上昇、降水量の増加、長期化し危険性が高まりつつある熱波に対処してゆかねばならない。バビシ局長は、9月19日に開かれたMITテクノロジーレビュー主催のカンファレンス「EmTech(エムテック)」でこう述べた。さらに、「2050年代までには、摂氏32度を超える日数は3倍になると予想しています」とも語った。

そのため、ニューヨーク市長室は200億ドルを投じて、市の建造環境と地域社会の意識を変えていこうとしている。

ハリケーンがもたらす被害ほど注目を集めないことから、バビシ局長が「サイレントキラー」と呼 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. One option for electric vehicle fires? Let them burn. EV電池火災、どう対応?「燃え尽きるまで待つしかない」と専門家
  2. Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 好評につき第2弾!研究者のキャリアを考える無料イベント【3/14】
  3. OpenAI just released GPT-4.5 and says it is its biggest and best chat model yet 限界説に挑むオープンAI、最後の非推論モデル「GPT-4.5」 
  4. One option for electric vehicle fires? Let them burn. EV電池火災、どう対応?「燃え尽きるまで待つしかない」と専門家
▼Promotion
U35イノベーターと考える 研究者のキャリア戦略 vol.2
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る