フェイスブックは9月10日、若者の間での自殺の伝染を防ぐための対策をとっていることをブログで発表した。自殺や自傷行為について話しているユーザーのデータを共有したり、健康や幸福を専門とする安全ポリシー・マネージャーを採用したりすることなどを挙げている。
フェイスブックの方針の中で特筆すべき変更は、「今後は生々しい自傷画像を容認しない」という決定だ。インスタグラムの親会社であるフェイスブックはまた、「そのような種類のコンテンツを検索されにくくし、『発見(Explore)』タブでお勧めされないようにする」と述べている。これは、「生々しい自傷行為の画像にボカシを入れていく」というインスタグラムの2月の発表に続く措置だ(フェイスブックにコメントを求めたが、回答はなかった)。
若者の自殺の増加を研究している専門家らは、フェイスブックの取り組みを称賛するものの、同社が発表した対策がどこまで具体的な成果につながるかは分からないと言う。
ここ数年における若者の自殺の多発という憂慮すべき事態の背後にソーシャルメディアの存在があるとする考え方については、研究の裏付けが進んでいる。ソーシャル・サイトだけにとどまらず、メディアでの自殺報道が自殺や自殺未遂の増加につながるという「自殺の伝染」現象は、共有・拡散のための設計がなされているデジタル・プラットフォームと組み合わさると特に危険だ。
バージニア・コモンウェルス大学メディア・カルチャー・スクール(School of Media and Culture)のジャニーン・ギドリー助教授は、ソーシャルメディアと自殺の関係を探る研究が緒に就いたばかりであることが理由のひとつになっていると言う。今年4月、ギドリー助教授と同僚らは、インスタグラムでの自殺の話題の性質 …