過冷却で人間の肝臓の27時間保存に成功、ハーバード大など
ハーバード医科大学院の研究者たちが、人間の肝臓を過冷却した後、27時間後に温かい血液を輸血することで、その機能を回復させることに成功した。人間の臓器を体外で長時間保存できるようになれば、臓器移植を待つ患者の命を救える可能性が高くなるだろう。 by Antonio Regalado2019.09.13
0度より低く冷却した人間の肝臓を、再び温めて元に戻すことに成功したという研究が発表された。
「過冷却」された肝臓は、27時間後も健康な状態だった。体外での肝臓の生存時間としては、従来より1日近く長い。
臓器の機能を損なうことなく、体外で長時間保存するための研究は盛んに実施されており、今回の研究もその1つである。
「本当に必要なのは、アポロ計画のように、臓器保存・共有の新たなパラダイムを作り出すことです」と話すのは、今回の研究を率いた臓器研究者のコルクット・ウイグン准教授だ。同研究は、ハーバード医科大学院とマサチューセッツ総合病院にあるウイグン准教授の研究室で進められた。「カギとなるテクノロジーは、すでに存在しているか、到達間近だと考えています」。
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