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Russia Turns to China for Help Building Its Own ‘Great Firewall’ of Censorship

ロシア版「グレート・ファイアウォール」の構築に中国政府が協力姿勢

ロシアと中国は国民監視と外国企業の締め出しで協力を深めようとしている。 by Michael Reilly2016.11.30

インターネット検閲を強化したいロシアは中国からの支援を欲している。

プーチン体制はオンライン上の政治活動が活発化することで権力基盤が揺らぐことを恐れており、中国の「グレート・ファイアウォール」は憧れの的だ。ロシア政府は国内のインターネットをフィルタリングするシステムの構築に何年も費やしているが、完成には至っていない。また、米国に本社がある多くのインターネット企業はロシア政府の規則を軽くあしらっている。

しかし今、事態は変わりつつある。今年6月、ロシア政府はヤロバヤ法という一連の法律を成立させ、国内の通信事業者に利用者のデータを6カ月間、メタデータを3年間保存するよう義務付けた。さらにロシア当局の求めに応じて、通信事業者は通信の暗号を解除するキーを提供しなければならない。人権監視団体はこの法律に愕然とし、ロシアに身を潜めているエドワード・スノーデンは「ビッグ・ブラザー法 」と呼んだ。

ヤロバヤ法が施行されるのか、あるいはそもそも施行可能なのか疑念がある。プーチン大統領は過去に、ロシア政府にはWebサイトを遮断する権限がないとさえ発言している。また、仮にヤロバヤ法が施行されても、ロシア政府には法律を運用するのに十分な技術能力がないとの意見もある。

しかし今月上旬、ロシアの通信規制当局(ロスコムナゾル:通信、情報技術、マスコミを監督するロシア連邦の機関)がLinkedInへのアクセスを全て遮断した。ロスコムナゾルによると、LinkedInはロシア国内にあるサーバーに利用者の個人情報を記録するよう義務付けている2015年に施行された法律に違反したという。

「グレート・ファイアウォール」の大成功を支える複数の機能の導入に向けて、検閲を担当する中国当局とロシアが現在協力していることは明らかだ。ガーディアン紙によれば、ロシアと中国は何度か密接な会談を開いた。また、ヤロバヤ法の順守に必要な技術をロシアの通信事業者が得られるようにファーウェイ(中国の情報通信機器メーカー)が協力を求められているという。

このような動きは、体制を安泰にさせたい目的の検閲なのか、外国のインターネット企業をロシアの「デジタル主権」意識に従わせるための政策の一部なのかはまだわからない。しかしある意味、これは表裏一体であり、どちらであっても構わない。プーチン大統領とその取り巻きは、明らかにロシア国民のデジタルライフにより深く支配しようとしている。非常に興味深いことに、ロシア国内には政府への支持がある程度存在する

(関連記事:The Guardian, The Washington Post, The Economist, Reuters, “Wikileaks E-Mails Are an Election Influence to Really Worry About”)

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クレジット Photograph by Lintao Zhang | Getty
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