KADOKAWA Technology Review
×
This Laser-Toting Tentacle Carves Up Old Nuclear Hardware

見た目が危険すぎる!レーザー切断機付きロボットスネーク

厳しい環境でも厚い鉄板を切断できる、遠隔操作可能なロボット・アーム。 by Jamie Condliffe2016.11.29

レーザー・スネークを見るのは始めて?

悪夢から飛び出してきたシロモノにも見えるが、メーカーによれば、遠隔操作で原発施設内で運用できる世界初のレーザー切断機だ。

英国のOCロボティクスが開発したマシンは、アーム全体に張られたワイヤー・ロープにより、ジョイント部を動かせる。ワイヤーを個別に伸び縮みさせることで狭小または複雑な空間内でも、くねりながら進める。

ロボット・アームそのものは空洞なので、先端部分にツール(この動画ではレーザー・カッター)を取り付けられる。動画で実演しているアームには5kwのレーザーが取り付けられており、大気中または水中で、厚い鉄板を切断できる。

最近、現在廃炉中のセラフィールド原子力施設でロボットの試験が実施され、原子炉の最深部の一部を成していた分厚い炉の金属壁の切断に使われた。

ただし、アームは極限環境下で使われる初のロボットではない。ボストン・ダイナミクス製「アトラス」ロボットは危険な環境下で作業できるヒューマノイド・ロボットだ。東芝に至っては福島の原子力発電所を修復するために特別な潜水型ロボットまで設計している。

こうしたロボットは全て、危険な環境で人間が作業せずに済むために開発されている。だが、このレーザー・スネークは見た目が危険すぎて、眠れなくなりそうだ。

(関連記事:OC Robotics, “Agile Robots,” “The Underwater Robot That Will Repair Fukushima”)

人気の記事ランキング
  1. What’s on the table at this year’s UN climate conference トランプ再選ショック、開幕したCOP29の議論の行方は?
タグ
クレジット Images courtesy of OC Robotics
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る