ウェイモ(Waymo)の自律運転車は、普通の車を運転する人間の脳と共通する部分を持つようになった。自律運転車の知能も一部、進化の力に由来する部分があるのだ。
アルファベット(グーグル)が所有するウェイモのエンジニアたちが、やはりアルファベットの一部門であり、人工知能(AI)に特化した子会社であるディープマインドの研究者とチームを組んだ。ウェイモの自律運転車のアルゴリズムを訓練し、微調整するためのより効率的なプロセスを見つけるのが目的だ。
開発チームは、ディープマインドがビデオゲームのアルゴリズムに磨きをかけるために以前開発した「ポピュレーション・ベースド・トレーニング(PBT)」と呼ばれる手法を使った。PBTは、生物学的な進化にヒントを得た手法である。アルゴリズムの集合の中で、「もっとも健康な」試験体(与えられたタスクをもっとも効率的にこなせるもの)から候補となるコードを抽出することで、特定のタスクをこなす機械学習のアルゴリズムやパラメーターの選択のスピードを上げようというものだ。
この方法でAIのアルゴリズムを洗練させることはまた、ウェイモの強みになるかもしれない。自律運転車をガイドするアルゴリズムは、車両が新しい場所に配置されたり、収集したデータが増えたりするにつれて、再訓練・再調整される必要がある。何十もの会社が、実世界の路上でもっとも優秀な自律運転テクノロジーを実現しようと競い合っている。ウェイモは、自動化と機械学習アルゴリズムの開発をスピードアップするためのさまざまな方法を探っている。
実際のところ、機械学習コードを再訓練するより効率的な方法があれば、AIはさまざまな状況下で柔軟に対応でき、役立つものになるだろう。
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