ウェイモとディープマインドがタッグ、自動運転の機械学習を効率化
アルファベット(グーグル)傘下のウェイモは、ディープマインドの研究チームと共同で、自律自動車の機械学習アルゴリズムを効率よく訓練するための手法を開発した。ニューラル・ネットワークを維持するために必要なコンピューター能力を削減し、開発スピードの大幅アップを狙う。 by Will Knight2019.07.30
ウェイモ(Waymo)の自律運転車は、普通の車を運転する人間の脳と共通する部分を持つようになった。自律運転車の知能も一部、進化の力に由来する部分があるのだ。
アルファベット(グーグル)が所有するウェイモのエンジニアたちが、やはりアルファベットの一部門であり、人工知能(AI)に特化した子会社であるディープマインドの研究者とチームを組んだ。ウェイモの自律運転車のアルゴリズムを訓練し、微調整するためのより効率的なプロセスを見つけるのが目的だ。
開発チームは、ディープマインドがビデオゲームのアルゴリズムに磨きをかけるために以前開発した「ポピュレーション・ベースド・トレーニング(PBT)」と呼ばれる手法を使った。PBTは、生物学的な進化にヒントを得た手法である。アルゴリズムの集合の中で、「もっとも健康な」試験体(与えられたタスクをもっとも効率的にこなせるもの)から候補となるコードを抽出することで、特定のタスクをこなす機械学習のアルゴリズムやパラメーターの選択のスピードを上げようというものだ。
この方法でAIのアルゴリズムを洗練させることはまた、ウェイモの強みになるかもしれない。自律運転車をガイドするアルゴリズムは、車両が新しい場所に配置されたり、収集したデータが増えたりするにつれて、再訓練・再調整される必要がある。何十もの会社が、実世界の路上でもっとも優秀な自律運転テクノロジーを実現しようと競い合っている。ウェイモは、自動化と機械学習アルゴリズムの開発をスピードアップするためのさまざまな方法を探っている。
実際のところ、機械学習コードを再訓練するより効率的な方法があれば、AIはさまざまな状況下で柔軟に対応でき、役立つものになるだろう。
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