今世紀半ばまでに世界人口が30億人近く増えると予測される中、食糧の需要、食糧生産に必要な土地、エネルギー需要が急増するのは間違いない。
世界資源研究所(World Resources Institute)の研究チームが主導した新たな研究によれば、少ない土地で食糧を大量に作る方法が見つからなければ、インドの2倍近くに相当する森林や草原、他の生態系の面積を農地に変える必要が生じる。二酸化炭素などの温室効果ガスの年間排出量が150億トン増え、世界の気温上昇を2℃未満に抑えるモデルで許容された40億トンをはるかに上回ることになる。
世界銀行と国連が発表したこの報告書では、2050年までに世界全体の食糧需要が50%増える一方で、肉や牛乳、卵などの動物性食品の需要は70%近く膨れると指摘している。人類のこれまでの実績よりも早いペースで生産量を増やすことなく、これらの7400兆カロリーを追加で生み出すには、6億ヘクタール近くの土地を農地転換しなければならない。
…