数十億のチップに影響を与えるセキュリティホールの存在が昨年明らかになったことで、半導体の安全性を確保するより効果的な方法の研究が盛んになっている。「モーフィアス(Morpheus)」と呼ばれるアプローチに取り組んでいるのが、ミシガン大学のトッド・オースティン教授だ。モーフィアスはマイクロチップの制御を奪おうとするハッカーに対し、急速に変化し続ける標的を与えて困惑させることを狙うものだ。
オースティン教授は、デトロイトで7月に開催された米国防総省・国防高等研究計画局(DARPA)主催のカンファレンスで、モーフィアス・チップのプロトタイプがどのように機能するかを語った。
モーフィアスは、攻撃者がハードウェアに侵入するのに必要なコードの要素を繰り返しランダム化することで、ハッカーがチップの動作を司るキーソフトウェアを悪用するのを極めて困難にする。この仕組みは、プロセッサーによって駆動するソフトウェア・アプリケーションの動作を邪魔することなく実現できる。
オースティン教授はチップのコードの「チャ …