デジタル通貨の計画を発表すれば、数多くの攻撃に対する反論をこなさなければならない。フェイスブックのブロックチェーン事業を率いるデビッド・マーカスはそう知っていたかもしれない。それでも、いきなりトランプ大統領のツイッターの標的にされてしまう覚悟まではなかったに違いない。
フェイスブックのブロックチェーン・ネットワークの暗号通貨であるリブラ(Libra)は、「高い評価も信頼もほとんど得られないでしょう」。トランプ大統領は7月12日にこうツイートした 。さらに、「ビットコインも他の暗号通貨も好きではありません。これは通貨ではない。非常に不安定で、根拠とするものもありません」とも付け加えている。
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1149472282584072192
こう指摘するのはトランプ大統領だけではない。6月18日にフェイスブックが新たな暗号通貨としてリブラを初めて発表して以来、マーカスは世界中のさまざまな国からの容赦ない批判や詮索への対処を迫られてきた。
インドのサブハッシュ・ガルグ財務省経済局次官は、7月8日付けのブルームバーグで、「フェイスブックの通貨は計画について説明が十分になされていない」と述べた。 なんにせよインドは、私的な暗号通貨というアイデアは受け入れられないとしている。
中国も同様だ。中国 …