
ディープフェイク見破る新手法、顔の動きの微妙な「クセ」に着目
人工知能(AI)を利用した、本物と見まがうばかりのディープフェイク映像が問題となっている。体の動かし方に注目することで、ディープフェイク映像を見破る手法がコンピュータービジョン・カンファレンスで発表された。 by Will Knight2019.06.30
人工知能(AI)を使えば、ドナルド・トランプ大統領がひどく無礼で扇動的な発言や振る舞いをしている映像を作り出せる。AIが作り出す映像はあまりに真に迫っているので、最悪の場合、選挙に影響を与えたり、街での暴動を誘発したり、国家間の武力抗争を引き起こしたりする恐れすらある。
幸運なことに、新たなデジタル・フォレンジクス(識別)手法により、トランプ大統領や他の世界のリーダー、そしてセレブたちをディープフェイクから守る望みが生まれた。しかし、当面の間に限られる。この新たな手法は、機械学習を使用して、研究者らが「ソフトバイオメトリクス・シグネチャー(softbiometric signature)」と呼ぶ特定の個人の話し方や体の動かし方を分析する。
カリフォルニア大学バークレー校と南カリフォルニア大学の研究チームは、既存のツールを使用して、個々人の顔や頭の動きを抽出した。さらに、敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いて、ドナルド・トランプ大統領、バラク・オバマ前大統領、バーニー・サンダース上院議員、エリザベス・ウォーレン上院議員、ヒラリー・クリントン元国務長官のディープフェイク映像を自分たちで作成した。
研究チームは次に、機械学習を使用して、本物の人物を特徴付ける頭と顔の動きを識別した。こうした微妙な特徴は、サンダース議員が特定の単語をしゃべるときに頷く癖かもしれないし、トランプ大統領が反論の後にニヤニヤ笑う癖かもしれない。ディープフ …
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