2020米大統領選は「ロシアの介入」を防げるか?
ロシアの干渉が認定された前回の大統領選挙に、米国は学んでいない。2020年の大統領選へ向けて、より強硬な対応策を勧告する研究結果が発表された。 by Martin Giles2019.06.11
2016年の大統領選挙へのロシアの介入についての報告書を提出したロバート・モラー特別検察官は、この介入が「広範囲かつ組織的」だったと指摘した。残念ながら、米国の対応はそうではなかった。
広範囲かつ組織的なのは、まさにスタンフォード大学の専門家グループによる新たな研究の結論だ。グループは、米国の選挙における防衛力には歓迎すべき改善が見られるものの、来年の大統領選挙の完全性を害する外国のハッカーや荒らしを止めるためには、さまざまな領域で組織的な国家努力が必要だと論じている。
フェイクニュース
米国が2016年に直面していた脅威の規模は、より一層明確化している。サイバーセキュリティ企業のシマンテック(Symantec)は、選挙に先立ってデマを拡散させた悪名高いロシアの荒らし企業「インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA:Internet Research Agency)」とつながりのある約3900件のアカウントと約1000万件のツイートのデータ・セットを分析した。
この分析から、ロシアの影響活動は事前によく計画されたものであることが明らかになった。IRAのアカウントは、平均して使用される約180日前に作成されており、フェイクニュースを主流に押し上げるすばやい拡散に驚くほど成功していた。もっともリツイートされたIRAのアカウントは600万回リツイートさ …
- 人気の記事ランキング
-
- These AI Minecraft characters did weirdly human stuff all on their own マイクラ内に「AI文明」、 1000体のエージェントが 仕事、宗教、税制まで作った
- Promotion MITTR Emerging Technology Nite #31 MITTR主催「再考ゲーミフィケーション」開催のご案内
- The startup trying to turn the web into a database Webをデータベースに変える、新発想のLLM検索エンジン
- 3 things that didn’t make the 10 Breakthrough Technologies of 2025 list 2025年版「世界を変える10大技術」から漏れた候補3つ
- OpenAI’s new defense contract completes its military pivot オープンAIが防衛進出、「軍事利用禁止」から一転