フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に対して辞任を求める署名活動が始まった。
活動を進めているファイト・フォー・ザ・フューチャー(Fight for the Future)は、フェイスブックを「健常化」させるための「特効薬」はないが、ザッカーバーグがトップにいる間は根本的な問題に取り組むことは不可能だという。
もちろん、この署名活動が成功する可能性は極めて低い。ザッカーバーグCEOが自ら退陣するとは想像しにくいし、フェイスブックの取締役会が彼の退陣を望んだとしても、フェイスブックの議決権のある全株式の約60パーセントを支配しているザッカーバーグに対し、取締役会にできることはほとんどない。CEOとしても、取締役会長としても、ザッカーバーグはほぼアンタッチャブルだ。毎週のようにスキャンダルがあっても、フェイスブックはまだ成長を続けており、人類史上極めて収益性の高いビジネスの1つとなっている。
(フェイスブックの共同創業者のひとりが解決策となる可能性がある方法についてニューヨーク・タイムズ紙で語っている。それは、フェイスブックを分割し、新しいデータ・プライバシー規制を米国が導入することだ)。
そもそも、なぜ人々がフェイスブックやザッカーバーグCEOにこれほどまでに腹を立てているのか、復習しておこう。ここ1年ぐらいの間に、巨大テック企業が起こした重大なスキャンダルを、以下にいくつか挙げてみた(もちろん、 フェイクニュースやエコーチェンバー効果、メディア潰しなどのより広範な問題については言うまでもない。怪しげな広報慣習も同様だ) …