小惑星が地球に衝突しそうになったらどうする?NASAなど模擬訓練
小惑星が地球に衝突する確率が100分の1を超えたらどう対応すべきか? 研究者や政府機関担当者らが一堂に会する国際会議で議論が進められている。想定シナリオに沿って模擬訓練を実施し、不測の事態に備える。 by Erin Winick2019.05.03
巨大な小惑星が地球に衝突する可能性が、小さいながらも存在するとしたら、私たちはどうするのだろうか? 4月29日から5月3日にかけて、科学者と政府機関が一堂に会し、そのような不測の事態への訓練を実施している。
ワシントンDCで開催されている「プラネタリー・ディフェンス・コンフェレンス(PDC:Planetary Defense Conference)」には、米航空宇宙局(NASA)、アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(FEMA)をはじめとする多くの政府機関が参加し、小惑星の衝突に対する模擬訓練を実施している。これはNASAが参加する6回目の小惑星衝突シナリオに沿った訓練である(日本版注:2017年には日本で第5回PDCが開催された)。
PDCでは、科学者、エンジニア、FEMA代表のような意思決定者らで構成する国際チームが、小惑星が地球に直撃する軌道に出現した場合を想定した現実味のある模擬訓練を実施する(過去にも同様の訓練が生物兵器によるパンデミックの発生を想定して実施されている)。
今回の模擬訓練では、2019 PDCと命名された架空の小惑星が地球に衝突する可能性は当初、100分の1(現実において、実 …
- 人気の記事ランキング
-
- What is vibe coding, exactly? バイブコーディングとは何か? AIに「委ねる」プログラミング新手法
- A Google Gemini model now has a “dial” to adjust how much it reasons 推論モデルは「考えすぎ」、グーグルがGeminiに調整機能
- Meet the researchers testing the “Armageddon” approach to asteroid defense 惑星防衛の最終戦略 科学者たちが探る 「核爆発」研究の舞台裏
- Anthropic can now track the bizarre inner workings of a large language model 大規模言語モデルは内部で 何をやっているのか? 覗いて分かった奇妙な回路