フェイスブック、保守派への配慮でねつ造ニュースの選別を自粛?
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Facebook’s Fake News Ad Ban Is Not Enough フェイスブック、保守派への配慮でねつ造ニュースの選別を自粛?

フェイスブックやグーグルは批判を受けて、ねつ造ニュースの広告がフィードに表示されないよう改善に乗り出したが、誤情報が広がり続ける可能性はまだある。 by Jamie Condliffe2016.11.16

大統領選後に渦中にあるねつ造ニュース問題について、フェイスブックは誤情報を流すサイトの広告利用を中止する、新たな対策を策定した。しかし、新対策は、ほんの一部の問題の解決にしかならず、現在でも、悪ふざけや偽の話題はフェイスブックのフィードに表示され続けている。

米国では、ねつ造ニュースが選挙を歪曲した可能性に関して懸念が広がっており、フェイスブックは、ねつ造ニュースサイトによる広告ネットワークの使用を禁止すると発表した。この措置により、誤情報を広める他のサイトが、フェイスブックのオーディエンスネットワークによって提供される広告を利用して稼げなくなる。

グーグルも同様に「パブリッシャー、パブリッシャーのコンテンツ、または主目的に関して、虚偽や間違い、隠蔽している情報を掲載しているページでの広告配信を制限する」決断を下したと発表した。ねつ造選挙ニュースを検索結果に含めたことで批判を受けたことで、急きょ対策したことは間違いない。

両社の新方針により、ねつ造ニュースサイトが売上を上げるのはより困難になるだろう。マケドニアのティーンエイジャーが一儲けしたようだが、理論的には、この方針によって、ねつ造記事を公開する動機をなくなるはずだ。

しかし、どちらの対策によっても、グーグル検索やフェイスブックのニュースフィードに表示される、ねつ造ニュースがすぐになくなるわけではない。多くのフェイスブックユーザーは、明らかにねつ造ニュースを好んでおり、それで金を稼ぐつもりがあるかはともかく、世論を動かすようなねつ造コンテンツをユーザーが作成する可能性はある。

この点に関して、Gizmodoに掲載された記事によれば、 フェイスブックはねつ造ニュースがフィードに表示されないようにするツールを開発済みだ。しかし、ツールは実際には使われていない。Gizmondoの情報源によれば、フェイスブックのトレンディング・セクションの編集者が、リベラル側に偏向しているとの今年初めの騒動により「保守派を怒らせることへの恐怖」によってツールを使わない判断になった(フェイスブックは否定している)という。

だが、フェイスブックに、この問題に対する全般的解決策があるとは思えない。 ねつ造コンテンツと真実を確実に区別する方法があるとしても、どの程度検閲されるべきかは明確ではない。 ユーザーは、ステータス(今なにしてる?)を更新して、ねつ造情報を掲載できるのに、Webサイトは、なぜ投稿記事で嘘の情報を掲載できないのだろうか? 風刺はどうだろう?

フェイスブックは、誤情報の問題に対処するために何かをする必要があり、その対策が始まっていることは明らかだ。 しかし、究極の解決策は、単純な広告禁止よりも、もっと重要であり、むしろさらに複雑であるはずだ。

(関連記事:Wall Street Journal, Bloomberg, Gizmodo,  “Facebook Has a Lot to Lose by Appearing Biased,” “Regardless of Its Influence on the Election, Facebook Needs to Change”)