掃除機、モップがけ、雑草刈りは、頻繁にする必要のある、繰り返される家事という点で共通している。
もうひとつの共通点は、どれもロボット研究家のジョー・ジョーンズが取り組んでいることだ。
ジョーンズは実用的な移動型ロボットを発明してきた。ジョーンズが考案したロボットには、真空掃除機のルンバや床を磨くスクーバ等がある。どれも、ジョーンズが以前勤務していたiRobotで開発した製品だ。ジョーンズが新たに立ち上げたスタートアップ企業フランクリン・ロボティクスで、ジョーンズは花や菜園の雑草を刈り取る防水型ロボットを開発中で、辛くて単調な家事負担を軽減させようとしている。製造された試作機「ターテル(Tertill)」は、2017年夏に250ドルで販売予定で、太陽光発電や障害物を検知するセンサーを備えた、自律動作型の芝刈り機だ。ジョーンズは、除草剤を使わずに作物を育てたい有機栽培農家がターテルを気にいると考えている。
ジョーンズには家庭用ロボットの実績があり、ターテルの発展を見届ける価値がある。ルンバは2002年の販売開始から何百万台も出荷され、アメリカで最も人気のある消費者向けロボットのひとつだ。ジョーンズは、1989年に当時ジョーンズが勤務していたマサチューセッツ工科大学の人工知能研究所が「ロボットオリンピック」コンテストを開催した時、ルンバのアイデアを思いついた。それから10年後、ジョーンズはiRobotの技術者数名と協力して自身のコンセプトを基にルンバを開発した。
ジョーンズはロボットによって農業の効率を高め、究極的には世界の食料不足を解消させる基本計画を立てて …