KADOKAWA Technology Review
×
【3/14東京開催】若手研究者のキャリアを語り合う無料イベント 参加者募集中
完全自動運転車はいつ実現?イスラエルのキーマンが語る3つの壁
Mobileye CEO Amnon Shashua speaks at the annual Consumer Electronics Show.
人工知能(AI) 無料会員限定
The three challenges keeping cars from being fully autonomous

完全自動運転車はいつ実現?イスラエルのキーマンが語る3つの壁

自動運転車の実証実験が世界中で実施されている。だが、有力なプレイヤーの1社と目されるイスラエル企業モービルアイのアムノン・シャシュアCEOは、完全自律型自動車の実現にはまだ課題が多いという。 by Karen Hao2019.05.03

自動運転自動車実現を目指す道のりの中で、私たちの現在位置地を理解するのは、人工知能(AI)の探求がどこまで進んだかを理解するくらい、ややこしいかもしれない。過去数年にわたり、膨大な数の企業がこの分野に参入し、最新ニュースは絶えることなく更新され、完全自律型移動手段の実現がすぐそこまで迫っているかのような印象を生み出している。この2週間の出来事も例外ではない。ウーバーは 新たな最高経営責任者(CEO)の就任と自動運転部門への10億ドルの投資を発表し、ウェイモ(Waymo)はフェニックスでの普及拡大のために配車アプリを立ち上げ、テスラは完全自律運転実現への鍵となる自社設計の新しいAIチップを公表した。

しかし、無人運転自動車はまだ試作段階にとどまっており、実現までの想定年数には自動車メーカーによって大きなばらつきがある。4月にはフォードのジム・ハケットCEOが保守的なスタンスを表明し、同社は当初「自律型移動手段の出現を過大評価していた」と認めた。2021年に同社初の自動運転車両を発売する計画に変わりはないが、性能面は当初の計画よりもかなり控えめなものになる。対照的に、テスラを率いるイーロン・マスクCEOは、自動運転技術は2020年までに人間による介入よりも安全性の高いものになるだろうと、強気の主張を展開した。「遅くとも2020年中にそうならなければ、私はショックを受けるでしょう」とマスクCEOは述べた。

予言することは私のビジネスではない。だが私は最近、モービルアイ(Mobileye)のアムノン・シャシュアCEOと膝を交え、完全自律運転に立ちはだかる課題について理解を深める機会を得た。2017年にインテル傘下となったイスラエル企業のモービルアイは自動運転技術の開発を手がけ、24社を超える自動車メーカーと提携を結ぶ、自動運転分野における有力企業の1つだ。

シャシュアCE …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI reasoning models can cheat to win chess games 最新AIモデル、勝つためなら手段選ばず チェス対局で明らかに
  2. Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 好評につき第2弾!研究者のキャリアを考える無料イベント【3/14】
  3. OpenAI just released GPT-4.5 and says it is its biggest and best chat model yet 限界説に挑むオープンAI、最後の非推論モデル「GPT-4.5」 
  4. One option for electric vehicle fires? Let them burn. EV電池火災、どう対応?「燃え尽きるまで待つしかない」と専門家
▼Promotion
U35イノベーターと考える 研究者のキャリア戦略 vol.2
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る