KADOKAWA Technology Review
×
【冬割】 年間購読料20%オフキャンペーン実施中!
 SEC見解に動揺、人気ステーブルコインは「有価証券」なのか?
Kimberly White / Stringer / Getty Images
ニュース 無料会員限定
One of crypto’s buzziest stablecoins might be heading for trouble

SEC見解に動揺、人気ステーブルコインは「有価証券」なのか?

アルゴリズムによって価格の安定を図っている暗号通貨「ダイ(Dai)」が話題だ。だが、米国証券取引委員会(SEC)高官が規制対象となるステーブルコイン(安定通貨)について新たな見解を示したことで、動揺が広がっている。 by Mike Orcutt2019.04.09

ブロックチェーンの世界でいま、もっとも話題になっているのがダイ(Dai)だ。ダイはイーサリアムベースの暗号トークンで、スマート・コントラクトを使って供給を調整している。その目的はダイの価格を安定させるとともに、米ドルに固定するためだ。ダイを支持する人々は、ダイが非中央集権型金融システムでもっとも重要な部分になると想像している。理論上はこのシステムは、たとえば、銀行口座や与信歴がないために従来のシステムを利用できない人々が貸付などの金融サービスを利用できるようにするはずだ。

しかし、メイカーダオ(MakerDao)という企業によって開発されたダイは、確かに現在評判を呼んでいる一方、最近の展開は、ダイの将来性がまったく確実なものではないことを示している。

3月15日に、米国証券取引委員会(SEC)企業金融部門でデジタル資産を担当するバレリー・シュシェパニャク上席顧問は、いわゆるステーブルコイン(安定通貨)には、有価証券に該当するものが含まれる可能性があるとの認識を示した。有価証券となれば、該当するステーブルコインは厳格かつ多額の費用がかかる規制に従わなければならない。

シュシェパニャク上席顧問によると、ステーブルコインには3つのカテゴリーがある。第一は金などの実物資産で担保されているもので、第二はステーブルコイン発行者の銀行口座に保管されている法定紙幣で担保されているものもある。第三はダイのように価格の安定性を維持するために、より複雑な …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【冬割】実施中! 年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る