ラテンアメリカにおけるデング熱とジカ熱との戦いは、蚊の置換テクノロジー同士の、そして利益と公衆衛生をめぐるコンテストへと変わりつつある。
水曜日、オーストラリアの非営利団体エリミネート・デングは、米国政府やその他の寄付者から1800万ドルの支援を受け、リオデジャネイロとコロンビアのメデジン郊外に、ネッタイシマカ種による2つのウイルスの伝染を不可能にするバクテリアに感染させた蚊を、市内全域に早急に散布すると発表した。
ラテンアメリカにおける試験の対象範囲は、オキシテックがブラジルやケイマン諸島、フロリダで実施した営利目的の遺伝子組み換え蚊の実地試験により飛躍的に拡がった。
非営利と営利の対照的な取り組みは、公衆衛生に関心がある民間団体や複数の国の政府が、遺伝子組み換え蚊に大きな期待をかけていることを示す。蚊の間に広がって繁殖するにつれ、実質的に散布地点から広範囲に解毒剤を散布するのと同じで、しかも極端な低コストで済むからだ。
エリミネート・デングは、ボルバキアと呼ばれるバクテリアに感染させたメスの蚊を散布し、最終的に地域におけるすべての蚊に細菌を感染させ、現地の蚊が疫病を拡散しない蚊に効果的に置き換えていく。ウイルス駆除のコストは、約100万匹の蚊を数平方km以上に1年内に散布する場合で、1人当たり1ドル程度で済むという。
オキシテック等の企業は一方で、ジカ熱やデング熱の阻止を狙って、不妊化したオスの蚊を同様の地域に毎週、何百万匹も大規模散布している。オスの蚊は繁殖することも、遺伝的特徴を拡散することも、根付くこともない。
オキシテックはそのテクノロジーを「自己制限」と説明する。遺伝子組み換えにより不妊化したオスは、蚊の個体数を(刺すことで疾 …