カリフォルニア州は、グーグルのロボット自動車の本拠地といえるかもしれない。しかし、その海辺では、米国国防先端研究計画局(DARPA)が、あるテクノロジーを試験している。地上をだらだら走るグーグルの小さな自律運転マシュマロが、負けを認めて小さくならざるを得ないほど、強力なテクノロジーだ。
DARPAのロボット船(事情に詳しい人には、「継続監視無人艦」という方が通じるだろうか)は、海上で新しいレーダーシステムを実地試験中だ。しかし、レーダーシステムは船に積まれているわけではない。船上ではなく、船の後ろのパラセールにぶら下げられ、約150~450mの高度を飛行するのだ。
試験の結果、レーダーの高度を上げることで、船のマストに固定されているレーダーに比べ、探知範囲が大幅に広がり、有効性が高まることがわかった。DARPAは、敵のいる可能性がある水域をドローン船がパトロールし、その間、有人船はできるだけ安全な所に留まる、未来の海上戦を想定しているのだ。
しかし、DARPAだけがロボット船を建造している唯一の組織ではない。アムステルダムでは自律タクシー船、カリフォルニア州ではデータ収集用双胴船、ボストンでは自律曳航船の開発が進められており、自動航行船は、世界中で水上に乗り出そうとしている。
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