KADOKAWA Technology Review
×
【冬割】 年間購読料20%オフキャンペーン実施中!
米国で激増「オピオイド中毒死」は新スマホアプリで救えるか
Drew Angerer/Getty Images
ニュース 無料会員限定
Opioid overdoses could be prevented by an app that listens to breathing

米国で激増「オピオイド中毒死」は新スマホアプリで救えるか

米国で蔓延しているオピオイド(麻薬性鎮痛薬)の中毒死を防ぐスマホアプリをワシントン大学の研究チームが開発した。ユーザーの呼吸や身体の動きから過剰摂取状態を特定し、助けを呼ぶことができる。 by Charlotte Jee2019.01.17

米国ではオピオイド(麻薬性鎮痛薬)が蔓延している。毎日115人の米国人が、フェンタニル(合成オピオイドの一種)によって亡くなっており、圧倒的に多い死亡要因となっている。毎年、米国の薬物による死者は、銃による暴力や自動車事故による死者を上回っている。 しかしながら、早期に対処すれば、オピオイドの過剰摂取から完全に回復できる。新しく開発されたスマホ・アプリが、過剰摂取した人を特定し、家族や救急サービスに連絡して助けを求めることで、救命活動の役に立つ日がくるかもしれない。

ワシントン大学のチームによって開発されたこのシステムは、内蔵スピーカーとマイクを利用して、スマホを効果的にソナー機器へと変換する。アルゴリズムが、反射される音波の割合を分析して、その人の呼吸が遅くなったり、止まったり(無呼吸)していないか、あるいは、身体が動いていないことはないかなど、過剰摂取が始まったことを示すあらゆる兆候を特定する。

バンクーバーの監視付き注射施設で194人の参加者を対象に、ヘロイン、フェンタニ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【冬割】実施中! 年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る