KADOKAWA Technology Review
×
インテルが新AIチップ発表
フェイスブックとの協業で
エヌビディアに対抗
Intel
カバーストーリー 無料会員限定
Cheaper AI for everyone is the promise with Intel and Facebook’s new chip

インテルが新AIチップ発表
フェイスブックとの協業で
エヌビディアに対抗

インテルはCES 2019で、フェイスブックと共同で開発した新しい人工知能(AI)チップを発表した。「競合他社よりも高速」だという新チップで、AI分野で先行するエヌビディアを追う。 by Will Knight2019.01.10

インテルとフェイスブックは、大企業がより低いコストで人工知能(AI)を利用できるようになるチップを共同で開発している。

このチップは、あらかじめ訓練を済ませた機械学習アルゴリズムを、より効率的に実行するためのものだ。つまり、AIの活用に必要なハードウェアと消費電力が従来より少なくて済むことになる。

インテルは、2019年1月8日からラスベガスで開催中のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES 2019)の会場で、新しいAIチップと、フェイスブックとの協業を発表した。今回の発表は、AIの開発と展開に企業がしのぎを削る中、ソフトウェアとハードウェアがいかに密接に絡み合ってきているかを示している。

この新しい「推論」AIチップによって、フェイスブックをはじめとする企業は、機械学習をより効率的かつ低コストで展開できるようになる。ファイスブックは、画像内の人々のタグ付け、投稿内容の翻訳、問題のあるコンテンツの検出など、多岐にわたる作業にAIを利用している。これらのタスクを汎用的なハードウェアで実行するには、かなりの時間と消費電力が必要だ。

インテルは2019年後半には、新AIチップを他社向けにも販売する予定だ。インテルは現在、AIハードウェアの市場最大手であるエヌビディア(Nvidia)に大きく後れを取っており、多数のチップ製造スタートアップ企業との競合にも直面している。

インテルAI製品グループのナビーン・ラオ副社長は発表に先立ち、新しいAIチップが競合他社のどの製品よりも高速だと語った。ただし、具体的な実行性能の数値は示していない。

フェイスブックはインテルと協力してきたことを認めたものの、協業内容の詳細や同社の役割についてはコメ …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. What’s on the table at this year’s UN climate conference トランプ再選ショック、開幕したCOP29の議論の行方は?
  2. This AI-generated Minecraft may represent the future of real-time video generation AIがリアルタイムで作り出す、驚きのマイクラ風生成動画
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る