「遺伝子占い」から犯罪捜査まで、18年に登場した驚きのDNA活用法
数百万人分の遺伝子情報を格納したDNAデータベースが、病気の予測、犯罪者の逮捕、新薬の発見に革命をもたらし、良きにつけ悪しきにつけ、遺伝子情報の匿名性はほぼ事実上崩壊した。2018年のMITテクノロジーレビューの記事から、遺伝子情報の活用について知っておくべきトレンドを紹介する。 by Antonio Regalado2019.01.09
遺伝子IQテスト、DNA犯罪捜査、そしてバーチャル医薬品治験。これらは、遺伝子研究がかつてないほど拡大したこの12カ月間に登場した、DNA情報の驚くべき新用途の例である。
2003年に戻って考えてみよう。ヒトゲノムの解読は始まったばかりで、科学者はまだ、筋ジストロフィーのように非常に深刻な遺伝的な問題を起こす特定の遺伝子エラーを探すに時間を費やしていた。だが現在では、何百万ものゲノム情報を扱えるようになっている。遺伝子探索は大規模になっただけでなく、根本的に異なるものになった。一般疾患と個人的特徴の遺伝子的な原因の解明が始まり、遺伝子のプライバシー保護は、ほぼ事実上不可能になっている。
2018年のMITテクノロジーレビューの記事から、遺伝子情報の活用について知っておくべきトレンドを以下にまとめた。
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消費者: 遺伝子データがすべてだ。現在、国と民間の双方の取り組みにより、何百万もの人々から遺伝子データの収集が進んでいる。
2018年2月、すでに1200万人が消費者直販型DNA検査を受けたことをMITテクノロジーレビューは報じた。この数字が毎年倍増していることは確実なので、現在までにおそらく2500万人に達しているだろう。実際、DNA検査報告書はいまや一般受けのするものになった。感謝祭の週末のベストセラー商品の1つは、先祖の出身地を判定するというアンセストリーDNA(AncestryDNA)が提供する遺伝子検査だった。
ビッグデータ:ゲノムを理解するためには、できるだけ多数の人々を一斉に研究する必要があると科学者はいう。2018年、いくつかの遺伝子探索では、参加者が初めて百万人の大台を超えた。このような研究には不眠症や学業の成功の遺伝的原因の解明が含まれている。こうした研究をするために、研究者は国のバイオバンクを利用し、23アンド・ …
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