KADOKAWA Technology Review
×
【3/14東京開催】若手研究者のキャリアを語り合う無料イベント 参加者募集中
強烈な「EVシフト」で中国は自動車産業を制するのか?
shanghaiface | Getty
ニュース 無料会員限定
Why China’s electric car industry is leaving Detroit, Japan and Germany in the dust

強烈な「EVシフト」で中国は自動車産業を制するのか?

内燃機関エンジンの設計・製造では外国を模倣しても追いつけなかった中国は、電気自動車の開発に焦点を絞り、急激な電化政策を打った。日欧米が独占してきた世界の自動車産業の流れを変えるのか。 by Jordyn Dahl2018.12.18

1960年代から70年代にかけての文化大革命によって国内経済が壊滅した中国は、外国へ市場を解放し始めた。国内企業が活用できるテクノロジーのノウハウを海外から取り入れることがその目的だった。80年代初頭までは中国企業との合弁にすることを条件に、海外の自動車メーカーの進出が許された。海外企業との連携により、中国企業は最終的に独り立ちできるほどの十分な知識を蓄えられると考えられていたからだ。

理論的にはそうなるはずだった。中国製の自動車がその後市場を埋め尽くしたものの、大半は安価な模倣品だった。外国製自動車と似てはいるものの、エンジンの質はそれほど良くなかった。日米欧の自動車メーカーは中国が追いつけないほど進歩していたからだ。

そうなると、まったく新しいテクノロジーに賭けるくらいしか、外国に勝る方法はない。電動自動車(EV)への参入には、複雑な機械技術よりも電気技術が必要となる。コンサルティング企業UBSによると、フォルクスワーゲン・ゴルフの内燃機関の可動部は149もあるのに対し、シボレー・ボルト(Chevrolet Bolt=ゼネラルモーターズの電気自動車)の電気エンジンは24の可動 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI crawler wars threaten to make the web more closed for everyone 失われるWebの多様性——AIクローラー戦争が始まった
  2. Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 好評につき第2弾!研究者のキャリアを考える無料イベント【3/14】
  3. Inside the race to archive the US government’s websites 米政府系サイトが続々閉鎖、 科学者らが緊急保存作戦
  4. From COBOL to chaos: Elon Musk, DOGE, and the Evil Housekeeper Problem 米「DOGE暴走」、政府システムの脆弱性浮き彫りに
  5. What a major battery fire means for the future of energy storage 米大規模バッテリー火災、高まる安全性への懸念
▼Promotion
U35イノベーターと考える 研究者のキャリア戦略 vol.2
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る