KADOKAWA Technology Review
×
【3/14東京開催】若手研究者のキャリアを語り合う無料イベント 参加者募集中
夢を追い続ける男が就いた
「宇宙飛行士トレーナー」
という新しい仕事
Courtesy of Vladimir Pletser | Image edited by MIT Technology Review
カバーストーリー 無料会員限定
Meet the astronaut trainer getting billionaire space tourists ready for liftoff

夢を追い続ける男が就いた
「宇宙飛行士トレーナー」
という新しい仕事

本格的な「宇宙旅行」時代の到来を前に、富裕層に対して宇宙飛行士に必要な訓練を実施する企業がある。トレーニングを担当するのは、何度も宇宙飛行士候補に選ばれながらも、宇宙への切符を手にできなかった人物だ。 by Erin Winick2018.12.14

宇宙旅行は「楽しいバカンス」というわけにはいかない。宇宙にたどり着くには、小切手で打ち上げのゴールデン・チケットの支払いをした人でも、真剣な準備作業が必要なのだ。

スペースX(SpaceX)、ブルー・オリジン(Blue Origin)、バージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)の3社は、今後5年以内に民間人を宇宙へ送り出すと予定だ。スペースXは今年9月、最初の民間の有料顧客が2023年に月周回旅行をする予定だと発表した。ブルー・オリジンのジェフ・ベゾス創業者は、来年までに宇宙へ旅行者を送ることを目指していると述べた。バージン・ギャラクティックのリチャード・ブランソン創業者は、クリスマスまでに有人飛行を実現するつもりだと主張している。

一方、ロシア連邦宇宙局は、すでに有料で多くの人を宇宙に連れ出している。

もう間もなく、さらに多くの民間人が宇宙へ向かう可能性がますます高まりそうだ。だからこそ、儲かりそうな新市場の隙間を見つけた企業があっても不思議ではない。それは、宇宙飛行士が飛び立つ準備を手伝うサービスだ。

ウラジーミル・プレッツァーは、宇宙旅行産業の成長の恩恵を直に受けている。プレッツァーは英国を本拠とするスタートアップ企業ブルー・アビス(Blue Abyss)の宇宙訓練事業の担当者として、最近採用された人物だ。ブルー・アビスは、政府の宇宙飛行士とプレッツァーが好んで呼ぶ「一般市民の宇宙飛行士」に、宇宙訓練を提供する施設を建設するため資金を調達している。「『宇宙旅行者』というのは、少し誇張した表現ですね。個人的に宇宙へ飛び立つ人であっても、本物の宇宙飛行士になるための訓練が必要です。飛行中に何かすべきこともあるでしょうし、オペレーションに参加することもあるでしょう」。 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI crawler wars threaten to make the web more closed for everyone 失われるWebの多様性——AIクローラー戦争が始まった
  2. Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 好評につき第2弾!研究者のキャリアを考える無料イベント【3/14】
  3. From COBOL to chaos: Elon Musk, DOGE, and the Evil Housekeeper Problem 米「DOGE暴走」、政府システムの脆弱性浮き彫りに
  4. What a major battery fire means for the future of energy storage 米大規模バッテリー火災、高まる安全性への懸念
  5. A new Microsoft chip could lead to more stable quantum computers マイクロソフト、初の「トポロジカル量子チップ」 安定性に強み
▼Promotion
U35イノベーターと考える 研究者のキャリア戦略 vol.2
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る