21年に「半額」タクシー、
自動運転で脱メーカー目指す
フォードの野心的計画
自律運転自動車の実用化を見据え、フォードはビジネスモデルの再構築に挑む。2021年には自動運転タクシーを事業展開し、広告モデルの導入や貨客混載などによって格安のサービスを提供する計画だ。 by Mark Harris2018.11.21
2021年に始まる予定のフォードの自動運転タクシーでは、スポンサー店舗への寄り道や荷物との相乗りを提案されることになりそうだ。
フォードは11月14日、自律運転自動車の開発状況を発表した。自動運転タクシーを昼夜問わず運行し、車内にインタラクティブ広告を導入することで、現在のライドシェアサービスの半額以下の料金で提供できる見通しだという。
すでにアルファベット傘下のウェイモ(Waymo)は2018年末までに自動運転タクシーの商用サービスを開始するとしており、ゼネラルモーターズ(GM)も2019年に同様のサービスを始めるとしている。だが、フォードはあくまでもライバルに遅れは取っていないとの立場を強調する。
「当社が来年、100台の車両で自動運転タクシー事業を始めようと思えば、それは可能でしょう」。巨大自動車メーカーであるフォード傘下で、自律型テクノロジーの開発を手がけるフォード・オートノマス・ビークル(Ford Autonomous Vehicles LLC=FAV)のシェリフ・マラクビーCEO(最高経営責任者)はこう語る。「しかし我々は自動車メーカーです。大規模にローンチするといった場合、それは数万台の規模、確実に収益を得られることを意味します。そこが他社との考え方の違いです」。
自動運転車サービスの成功には単なる無人車両以上のものが必要だと考えるフォードは、車両管理ソフト、配車・経路・決済システム、乗客に対するデジタルコンテンツやサービスなどを並行して開発している。スポンサー企業向けのメニューや車内広告も開発中で、ラクビーCEOによると「複数の企業がコンテンツを(自動)運転車に掲載することに前向きであり、そこに予算を投じるでしょう」とのことだ。
フォードの …
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