映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のキャリー・フィッシャーからワイルド・スピード・シリーズのポール・ウォーカーまで、死後に魔法のように「若返った」俳優たちが映画のスクリーンに登場する機会が増え、時として彼らは舞台にまで登場している。来年、シンガーソングライターのエイミー・ワインハウスのホログラムは、晩年のステージの思い出を振り返るとして創立された慈善団体の資金手当のためにツアーに出る予定だ。一部の俳優や映画スタジオは、スキャニング技術で役者を3Dデジタルで複製保存するのが当たり前になるという避けがたい未来に向け、熱心に準備している。スターが困ったことに亡くなってしまったとしても、世代を超えた大作の独占販売権で大金を稼ぎ続けられるのだ。適切なテクノロジーにしかるべき金を掛ければ、スーパースターも人気キャラクターも永遠に金を稼げる存在になる。
「お金のある人たち、有名人にとっては保険のようなものです」。ローグ・ワンのレイア姫としてインダストリアル・ライト&マジック(Industrial Light & Magic)にスキャンされたイングヴィルド・デイラはそう語る。「私たちは過去にうまくいったことを繰り返したがるものです。金銭的な理由もありますし、ノスタルジーでもあります」。
(MITテクノロジーによるデイラのインタビューの完全版では、キャリー・フィッシャーの19歳当時のレイア姫の操り人形になった彼女の体験を掲載している)。
今年はじめ『最後のジェダイ』のビジュアル・エフェクト監督を務めたベン・モリスはインバースのインタビューで、スター・ウォーズの独占販売権を持つ企業はすべての主演俳優たちをスキャニングしていると語った。念のためもう少し書き加えておくと、「今後は必ず映画に出演しているすべての主演俳優たちをデジタル・スキャンすることになります」とモリスは語っている。「スキャンしたデータが実際に必要になるかどうかは分かりませんが」。
セレブたちにとっては、死後も家族のために金を稼ぎ、自らの遺産を拡大し、ある種不思議な形で自分たちの若さを保存することさえできる可能性が生まれる。
デジタル保存
ビジュアル・エフェクト専門会社のデジタル・ドメイン(Digital Domain)は、宣伝はしていないが個人のセレブも顧客として抱えている。デジタル・ドメインは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『レディ …