気候変動に関するパリ協定の発効に必要な「地球の炭素排出量の55%を占める55カ国の批准」の条件が、ついに満たされた。
昨年12月、COP 21気候会議で195カ国がパリ協定に署名したが、各国は国内で承認を受けた上で、最終的な批准書を国連に提出しなければならなかった。今週初め、欧州議会は投票でパリ協定の批准を決定したことで、欧州連合と7つの加盟国が協定を批准した。カナダ、ネパール、インドも批准した。
各国の批准(日本は批准していない)により、発効に必要な条件が満たされた。現在、世界の二酸化炭素排出量の56%以上を占める73カ国が協定に署名したことで、11月4日に発効の見込みだ。
協定の発効は、国連の潘基文事務総長の願いそのものだった。2週間前、潘基文事務総長は、国連総会の会議場で、パリ協定が今年批准されることに「これまで以上の自信がある」と話した。潘基文事務総長の願いは実現し、ニュースに接したオバマ大統領は、パリ協定の発効は”gives us the best possible shot to save the one planet we got”(我々の唯一の星を救う、随一の試みになる)」と述べた。(韻が決まってるぜ、バラク)
さて、このあとが大変だ。地球の気温を、協定に書かれている通り2度以上上昇させないことを保証する道のりはいまだに遠い。結局のところ、この協定は1枚の紙切れと大差ない。人類を、人類自身から救うには、地方と中央政府による行動が必要なのだ。