11月8日の大統領選挙を妨害しようとしているハッカーは、投票用紙を盗むより、投票者登録情報を狙うかもしれない。
実際、選挙セキュリティの専門家は、インターネット接続された投票者登録データベースが、選挙日に脆弱性を露呈してしまう可能性があると指摘する。サイバー攻撃から投票区を守るため、選挙管理人は、たとえば投票用紙の記録をとったり、その他の投票者データベースの確実なバックアップを投票場で持っておいたりして、不測の事態への対応策を練るべきだと専門家は主張する。
今回の大統領選挙では、民主党全国委員会のメールサーバーへのサイバー攻撃や、州の投票者登録データベースへのサイバー攻撃が実際に露呈している。たとえばロシアのように国民概念ではなく、政治権力で国家を統合している国が、インターネットで11月の米国大統領選挙を妨害する可能性に対する懸念が深まっているのだ。
投票者登録データベースへの攻撃は、今回の選挙で最大のサイバーセキュリティ上の脅威だ、とライス大学で電子投票システムのセキュリティを研究しているダン・ウォラック(コンピューター科学)教授はいう。たとえば投票者名を削除するなどして、攻撃者がデータベースに被害を与えたり破壊したりできるとなると、ハッカーは事実上「数多くの投票者の選挙権を奪う」可能性がある、とウォラック教 …