KADOKAWA Technology Review
×
カバーストーリー 無料会員限定
How Hackers Could Send Your Polling Station into Chaos

米大統領選へのサイバー攻撃 21州がぜい弱性検査を申請

選挙セキュリティの専門家は、有権者に関するデータベースを狙うサイバー攻撃に当局は備えるべきだという。 by Mike Orcutt2016.10.06

11月8日の大統領選挙を妨害しようとしているハッカーは、投票用紙を盗むより、投票者登録情報を狙うかもしれない。

実際、選挙セキュリティの専門家は、インターネット接続された投票者登録データベースが、選挙日に脆弱性を露呈してしまう可能性があると指摘する。サイバー攻撃から投票区を守るため、選挙管理人は、たとえば投票用紙の記録をとったり、その他の投票者データベースの確実なバックアップを投票場で持っておいたりして、不測の事態への対応策を練るべきだと専門家は主張する。

今回の大統領選挙では、民主党全国委員会のメールサーバーへのサイバー攻撃や、州の投票者登録データベースへのサイバー攻撃が実際に露呈している。たとえばロシアのように国民概念ではなく、政治権力で国家を統合している国が、インターネットで11月の米国大統領選挙を妨害する可能性に対する懸念が深まっているのだ。

投票者登録データベースへの攻撃は、今回の選挙で最大のサイバーセキュリティ上の脅威だ、とライス大学で電子投票システムのセキュリティを研究しているダン・ウォラック(コンピューター科学)教授はいう。たとえば投票者名を削除するなどして、攻撃者がデータベースに被害を与えたり破壊したりできるとなると、ハッカーは事実上「数多くの投票者の選挙権を奪う」可能性がある、とウォラック教 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. The winners of Innovators under 35 Japan 2024 have been announced MITTRが選ぶ、 日本発U35イノベーター 2024年版
  2. Kids are learning how to make their own little language models 作って学ぶ生成AIモデルの仕組み、MITが子ども向け新アプリ
  3. The race to find new materials with AI needs more data. Meta is giving massive amounts away for free. メタ、材料科学向けの最大規模のデータセットとAIモデルを無償公開
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る