米国国防高等研究計画局(DARPA)は9月下旬、ロボットの設計や制御の限界を打破するための競技大会を発表した。
DARPAが「サブタレイニアン・チャレンジ(Subterranean Challenge:地下チャレンジ)」と名付けたこの競技大会では、網の目のような洞窟や、地下壕のような「都市環境」、迷路のような狭いトンネルという3つの異なる環境でロボットが対象物を巧みに動かす必要がある。ロボットは遠隔操作されるが、ある程度の高度な自律的な技術も必要だ。通信が不安定で、センサーを使うには厳しい状況でも、未知の環境を素早くマッピングして探索する必要がある。
参加チームは多くの異なるタイプのロボットを好きなだけ使用できる。ただし、その場合は通信や調整が非常に複雑になるだろう。DARPAのプログラム・マネージャーであるティモシー・チャン博士は9月27日のイベントで次のように述べている。「泳ぎは得意だけれど、走ったり自転車を漕いだりするのが苦手な人がいたとします。一方で、走るのが得意な人や自転車を漕ぐのが得意な人がいます。これらを1つにまとめることが、今回の競技大会の3種目すべてをクリアし、ゴールを決める方法です」。
これまでのDARPAプロジェクトは、重要な技術分野における進歩の加速化にある程度成功を収めてきた。DARPAの「グランド・チャレンジ」および「アーバン・チャレンジ」 は、ともに自動運転車両技術を進化させ …