老化細胞の除去で
脳の「アンチ・エイジング」
マウス実験で実証
マウスの脳から老化細胞を除去したり、老化細胞の蓄積を予防したりしたすることで、脳の退化を防げたとの研究結果がネイチャーに掲載された。まだ人間の脳に対して試せる段階ではないが、膝の関節炎などの疾患に対象を絞った初期実験が進行中だ。 by Karen Weintraub2018.09.27
ユニティ・バイオテック(Unity Biotech)やクリラ・バイオテック(Cleara Biotech)、オイシーン・バイオテクノロジーズ(Oisín Biotechnologies)といった多数の新興アンチエイジング会社は、分裂しなくなった、いわゆる「老化細胞」が老化現象に関連していると見ている。
彼らの考えによると、この眠ったような状態の老化細胞を取り除けば、若々しい活力が復活するだろうという。しかし、老化細胞が脳にどのような影響を与えているかについては、これまであまり多くは知られていなかった。
現在、マウスの脳を入念に観察した科学者たちは、老化細胞が神経変性と記憶喪失障害に関与している可能性があると考えている。
研究論文の最終著者(研究を統括して指導した著者)であるミネソタ州メイヨー・クリニックのダレン・ベイカー博士によると、老いやすいマウスの脳から老化細胞を除去したり、または老化細胞の蓄積を予防したりしたすると、脳の退化を防ぐこ …
- 人気の記事ランキング
-
- Bringing the lofty ideas of pure math down to earth 崇高な理念を現実へ、 物理学者が学び直して感じた 「数学」を学ぶ意義
- Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 無料イベント「U35イノベーターと考える研究者のキャリア戦略」のご案内
- The 8 worst technology failures of 2024 MITTRが選ぶ、 2024年に「やらかした」 テクノロジー8選
- Google’s new Project Astra could be generative AI’s killer app 世界を驚かせたグーグルの「アストラ」、生成AIのキラーアプリとなるか
- AI’s search for more energy is growing more urgent 生成AIの隠れた代償、激増するデータセンターの環境負荷