近い将来、数百件もの未解決の殺人事件や強姦事件の容疑者が、DNAデータベースを使って特定されることになるだろう。著名な遺伝子系図研究者は、9月13日に開催されたMITテクノロジーレビュー主催のカンファレンス「EmTech(エムテック)」でそう語った。
パラボン・ナノラブズ(Parabon Nanolabs)の「遺伝子系図学」部門のトップを務めるシシ・ムーアは、今後数カ月間で「多数の」事件が米国内で解決されると予測する。
パラボン・ナノラブズは2018年春以降すでに9件の凶悪犯罪で、米国の警察機関が容疑者を特定するのに協力している。同社が用いるのが、犯罪現場に残されたDNAを基に、DNAプロフィールを消費者向け家系図サービスサイトに自らアップロードしている親族を特定するという手法である。
血縁関係の親族が見つかれば、容疑者の身元を家系図から推測できる。
たとえば8月末、イリノイ州警察は、10年前にホーリー・カサーノさんをカサーノさんの自宅で殺害した容疑 …