ボーイングは人工知能をどう活用するか? CTO語る
100年の歴史を持つ航空宇宙産業は、ますます混雑の度合いが増す空の安全を確保するために、人工知能(AI)の活用に力を入れている。ボーイングの最高技術責任者が、エムテック(EmTech)で同社におけるAIへの取り組みについて語った。 by Charlotte Jee2018.09.20
創業102年の航空宇宙関連企業ともなれば、世の中の流れに遅れまいとするプレッシャーと常に向き合う必要がある。ボーイングにとっては将来の産業への投資、グレッグ・ハイスロップ最高技術責任者(CTO)にとってはすなわち人工知能(AI)を意味する。
「AIは現在、複雑な業務をこなすパイロットをサポートする役割を担っています」。9月13日に開催された、MITテクノロジーレビュー主催のカンファレンス「EmTech(エムテック)」でハイスロップCTOはこう述べた。世界的なパイロット不足が目前に迫る中、AIはパイロット、とりわけ経験の浅いパイロットを支援することになるだろう。危険を回避したり、危険から安全に抜け出したりするのをサポートするのだ。「私たちはAIをこうした分野で活用していくつもりです」とハイスロップCTOは語った。
ハイスロップCTOが考える、航空宇宙産業の最大の課題は、数千どころか1000万機の航空機が空を飛びかう中、いかにして高い安全性を維持していくかということだ。
「AIをベースにした操縦システムで …
- 人気の記事ランキング
-
- AI crawler wars threaten to make the web more closed for everyone 失われるWebの多様性——AIクローラー戦争が始まった
- Promotion Innovators Under 35 Japan × CROSS U 好評につき第2弾!研究者のキャリアを考える無料イベント【3/14】
- From COBOL to chaos: Elon Musk, DOGE, and the Evil Housekeeper Problem 米「DOGE暴走」、政府システムの脆弱性浮き彫りに
- What a major battery fire means for the future of energy storage 米大規模バッテリー火災、高まる安全性への懸念
- A new Microsoft chip could lead to more stable quantum computers マイクロソフト、初の「トポロジカル量子チップ」 安定性に強み