風力発電所とサーバーを「垂直統合」、ビットコイン採掘で新モデル
暗号通貨の採掘に使われる電力量が急増しているのを受けて、暗号通貨の採掘用の電力を再生可能エネルギーで供給しようとする企業が登場した。中国の石炭火力発電と同じくらい安価な電力を供給できるとするビジネスモデルは、環境に優しいだけでなく、再生可能エネルギー開発に投資する新たな方法となるという。 by Mike Orcutt2018.08.31
否定できない事実がある。ビットコインのエネルギー消費が、ますます大きな環境問題となっていることだ。ビットコインのネットワークはアイルランド全体に匹敵する電力を消費していると推定されており、二酸化炭素排出量に関して警鐘が鳴らされている。だが、ビットコイン・ネットワークは理論上、これほどの化石燃料ベースの電力を消費する必要はないはずだ。それを証明しようと、新たな再生可能エネルギー会社が野心的な計画を練っている。
ソルナ(Soluna)は約150平方キロメートルの風力発電所建設用地をモロッコで取得した。完成すれば最大900メガワットの発電容量が見込めるという(最近の推定によると、ビットコインネットワークは現在、2.55ギガワットの電力を消費している)。風力発電所の用地は9年前に開発が始まったが、以前の用地所有者の関係で開発が滞っていた。ソルナは、ドイツの風力発電開発会社アルタスAG(ALTUS AG)と提携し、2020年までに少なくとも36メガワットの発電容量を持つ風力発電所を建設。5年以内に全体で900メガワットの発電容量を達成する目標を掲げている。目標達成の暁には、ビットコインや他の暗号通貨を「採掘する」ための高密度コンピューティング・センターに、安価な電力を供給する発電所になる予定だ。
ジョン・ベリザーCEO(最高経営責任者)によると、ソルナは暗号通貨の採掘で得た資金を元手に、さらなる風力発電所の開発に取り組むという。ベリザーCEOはま …
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