KADOKAWA Technology Review
×
【冬割】 年間購読料20%オフキャンペーン実施中!
グーグルがデータセンターの空調をAIで節約、アルファ碁技術応用
A Google datacenter in Council Bluffs, Iowa.
ニュース 無料会員限定
Google just gave control over data center cooling to an AI

グーグルがデータセンターの空調をAIで節約、アルファ碁技術応用

グーグルはいくつかの巨大データセンターにおける冷却システムの管理を、人工知能(AI)アルゴリズムに任せることを明らかにした。アルゴリズムの開発はグーグルのAI子会社であるディープマインドが担当し、人間の棋士に勝った囲碁プログラム「アルファ碁」と同じ機械学習技術を使っている。 by Will Knight2018.08.22

グーグルは8月17日、同社のいくつかの巨大データセンターの冷却管理を人工知能(AI)のアルゴリズムに任せたことを明らかにした。

グーグルはここ数年間、ファンや換気装置などの冷却システムを最適に調節する方法を学習するAIアルゴリズムの検証をしてきた。消費電力を抑えるためだ。このシステムは以前から、アルゴリズムの判断に従うかどうかの決定権を持つデータセンター管理者に助言をしており、冷却システムの電力消費の約40%削減を実現している。

グーグルの今回の発表は、冷却管理の権限を実質的に上記アルゴリズムに受け渡すというものだ。いくつかのデータセンターにおいて、アルゴリズムが単独で冷却管理をする。

「私の知る限り、自律型産業制御システムがこの規模で展開されるのは初めてのことになるでしょう」と語るのは、グーグルが2014年に買収したロンドンのAI子会社ディープマインド(DeepMind)の応用AI部門を率いるムスタファ・シュリーマンだ。

今回の計画は、AIがインフラを管理する潜在能力を有していることを実証するとともに、AIがどれだけ発達し、人間と協働できるかを示すものだ。アルゴリズムは独立して動くが、人間が危険だと判断した場合には介入して管理できるようになっている。

今回のアルゴリズムでは、 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
【冬割】実施中! 年間購読料20%オフ!
人気の記事ランキング
  1. AI’s search for more energy is growing more urgent 生成AIの隠れた代償、激増するデータセンターの環境負荷
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年受賞者決定!授賞式を11/20に開催します。チケット販売中。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る