ウォルマートがVR研修を本格化、オキュラス・ゴー1万7000台導入へ
従業員訓練を支援するため、ウォルマートは2018年末までに1万7000台以上のオキュラス・ゴー(Oculus Go)ヘッドセットを導入する予定だ。
来月から米国内の各店舗に配備する。ウォルマート・スーパーセンター(Wallmart supercenter:大型店舗)には4台ずつ、ネイバーフッド・マーケット(Neighborhood Market:小型店舗)やディスカウント・ストアの各店舗には2台ずつの予定だ。「そんなものか」と思うかもしれないが、対象店舗は4700店舗。実際にはとんでもない数の大量注文だ。
ウォルマートのオキュラス・ゴーは、店舗における新しいテクノロジー機器の操作方法から、顧客の立場に立ったカスタマー・サービスといったソフト・スキルにいたるまで、あらゆる従業員訓練に使われる。ウォルマートの実際の教育コンテンツを制作するのは、スタートアップ企業のストライバー(Strivr)だ。
ウォルマートはしばらく前から、実質現実(VR)を使った従業員訓練をテストしてきた。たとえばウォルマート・アカデミーの訓練センターではVRテクノロジーを使い、ブラック・フライデーに備えている。今回の大規模導入に先立ち、まずは10店舗で、顧客が注文した商品を店内で自動的に受け取れる新しい機器の従業員訓練を実施した。
今までのところ、ウォルマートはVRのまれな成功事例だ。ウォルマートはVRが苦戦してきたもの、すなわち「規模」に投資している。今回のオキュラス・ゴーの配備は、他の大企業にとっては「VRで従業員訓練」というコンセプトを実証する役割を果たすことになる。