画像認識で商品補充を効率化、ウォルマートが大型実験店
ニューヨーク州のレビットタウンにある実験店で、小売世界大手のウォルマートが新しいテクノロジーを買い物体験に応用する方法を試験中だ。
ウォルマートの「インテリジェント・リテール・ラボ(Intelligent Retail Lab)」店には、棚や通路を監視するカメラと、インタラクティブ・ディスプレイが設置されている。当初の目標は、製品の在庫管理のプロセスを迅速化し、総勢100人のスタッフが、商品の補充が必要な時期や場所をより簡単に把握できるようにすることだ。コンセプトストアとはいえ、3万点以上の商品を陳列しており、一般客が利用できる。
店内に設置されたカメラは、棚の商品を自動的に検知し、商品の補充や(鮮度の落ちた商品の)回収時期を認識する。AP通信によると、ウォルマートが採用しているマシンビジョン・アルゴリズムは、バナナの色から熟れ具合を検知できるという。補充や回収の必要があると判断した商品は、従業員に警告を出す。 店内にはデータセンターがあり、センサーとカメラで収集したすべてのデータはそこで処理されている。
ウォルマートは、テクノロジーを満載した「アマゾンゴー(Go)」を擁するアマゾンと競合しており、買い物体験の現代化に努めている。しかしながら、店内にあるすべてのものをカメラで追跡記録することに対しては反発もある。ウォルマートは、今回の発表において、カメラによる追跡を人ではなく、商品の追跡記録に対する活用であることを強調することで、問題を当面回避しようと試みている。