米農務省がGMO表示ラベルを発表、CRISPR改変は対象外
米国農務省いわく、食品の原材料に遺伝子編集技術のクリスパー(CRISPR)が使われているかどうかを消費者は知らなくていいという。
農務省は2016年に制定された法律に基づき、GMO(遺伝子組換え作物)を原材料に含む食品の分類基準を決定する。5月3日に発表された米国バイオ食品開示基準は106ページにも及び、この提案に対して2カ月間、パブリックコメントを受け付ける。
今後、GMOを含む食品は「BE(bioengineered:生物工学によって作られた)」とラベルが付けられる予定だ。「おそらく生物工学によって作られた(may be bioengineered)」とのラベルもある。なぜなら、実際、それ以上のことは言えないからだ。米国産のトウモロコシや大豆の90%以上はすでに、主として除草剤や害虫に耐性を持たせるために遺伝子組換えされている。
農務省は企業が利用できるさまざまなニコちゃんマークのラベルを提案した(代わりにQRコードを使うこともできる)。基準は、食品メーカーに「遺伝子工学によって作られた」製品にラベルを貼らせるバーモント州の州法に優先する。
ただし、農務省のラベル添付規則は、遺伝子工学者がCRISPRを用いて「従来の品種改良」を真似たり、「自然の中で見られる」ような方法で植物のDNAを変更する場合には適用されない。米国政府によると、CRISPRは生物工学とはみなされないのだ。