消費者直販型DNA検査、結果の4割は間違っている可能性
新たな研究により、消費者直販型の遺伝子検査を受けた人に送られる結果は、最大40%が不正確であることが分かった。消費者直販型の遺伝子検査は、23アンドミー(23andMe)や、アンセストリー・ドットコム(Ancestry.com)、ファミリー・ツリーDNA(Family Tree DNA)、マイヘリテージ(MyHeritage)などが販売している。
こうした検査のほとんどは、ジェノタイピング(遺伝子型判定)と呼ばれる手法を使用して、受検者の家系や、一定の病気の発症リスク、特定の病気のキャリア(保因者)であるかどうかなどを調べる。企業によっては、顧客からより詳しい追加検査の要求があった場合、生のジェノタイピング・データも提供している。
医療検査の企業であるアンブリー・ジェネティクス(Ambry Genetics)は、消費者向けのDNA検査で得られたデータの判定をしている企業だ。同社の科学者が49人の生のジェノタイピング・データを確認してみたところ、消費者向けDNA検査で存在すると判定された遺伝子変異体のうち、5分の2が偽陽性であった。すなわち、特定の遺伝子変異体が存在しないのに、存在すると判定されたわけだ。
こうした検査を購入する際には注意が必要だ。医師の署名を必要とする病院での遺伝子検査と異なり、消費者直販型の検査は診断をするためのものではない。それに、限られた種類の病気のリスクの情報しか提供しない。もし消費者向けのDNA検査キットで驚くべき、もしくは注目すべき遺伝子変異体の存在が明らかになったら、結果を確認するために、医師が指示する遺伝子検査を受けることをおすすめする。