ウーバーがシェア自転車企業を買収、放置自転車問題に懸念
世界最大の配車サービス会社ウーバーは、渋滞に対処するために自転車がもっと使われるようになると確信している。だが、道路が自転車だらけになるのをそれほど歓迎しない都市もある。
ウーバーはこのほど、ジャンプ・バイクス(Jump Bikes)を買収した。ジャンプ・バイクスは、ワシントンとサンフランシスコで展開している電動自転車のレンタルサービスで、30分2ドルでどこでも自由に乗り捨てができる。ウーバーは買収の詳細を公表していない。
ウーバーは、「複数の交通手段を組み合わせることにより、顧客が最速または最も手ごろな料金の移動方法を選べるように取り組んでいます」と述べている。確かに、ラッシュアワー時は自動車に乗るよりも、自転車のほうが間違いなく速いことがある。環境にやさしい、良いPRにもなる。
だが、このサービスはウーバーの本業である配車サービスの利益の一部を奪う可能性がある。シェア自転車は相次ぐ参入企業や既存自治体によるサービスとの競合で市場は混雑しており、放置されたドックレスバイク(決まった場所に戻す必要がない自転車)で溢れている都市もある。特にルール違反を犯し続けた実績のあるウーバーは、道路を自転車だらけにしてしまうのではないか。行政機関はそう警戒している。