「政府のネット検閲許すな」モスクワなどロシアで抗議デモ
インターネットの管理をさらに厳しくしようとする政府の計画に対して、モスクワをはじめとするロシアの各都市で抗議活動が起きている。
「デジタル主権」法案では通信会社に対して、ロシアの通信規制機関である連邦通信局が承認した相互接続点に、すべてのインターネット ・トラフィックを転送できるようにするよう求めている。ロシア政府はこの法案によって、国家のサイバー・セキュリティを強化できると主張している。
批評家らは、この法案を「インターネットの鉄のカーテン」と呼び、政治的に好ましくないコンテンツを容易に検閲できるようにするものだとしている。法案はすでにロシアの下院を通過しており、3月中に2回目の採決が実施された後、プーチン大統領が署名する見込みだ。
3月10日、推定1万5000人がモスクワの街頭でデモに参加し、法案に反対した。それよりも規模は小さいが、他の2都市でも抗議が起きている。ロイター通信によると、抗議グループらは、「インターネットを解放せよ」や「分断反対、ロシアのインターネットを破壊するな」といったスローガンを唱えた。
この新しい法案は、ロシア政府が、オンライン上での監視をより強化するための包括的な計画の一部である。昨年、暗号化メッセージング・ アプリのテレグラム(Telegram)がテロリストに使われているとして、ロシア政府が使用禁止にした際にも抗議運動が起こった。抗議グループらは、こうした動きは反対意見を抑え込むための純粋な検閲であると訴えていた。