ホワイト・ハッカーへの依頼で安くなるサイバー保険が登場
多くの大企業は、サイバー攻撃に対する防御の欠陥を見つけ出し報告するホワイト・ハッカー(倫理的ハッカー)に報酬を与えるバグ報奨金プログラムを設置している。だが、こうしたプログラムを企画し、管理するのには多くの苦労が伴う。
このほど新たに成立した提携は、中小企業でもバグ報奨金プログラムの実施を容易にし、実際に実行する企業にメリットのあるものだ。
最大規模のホワイト・ハッカーのネットワークを運営するハッカーワン(HackerOne)は、オンライン・サイバー保険会社のコーリション(Coalition)と提携した。コーリションは、再保険大手のスイス・リー(Swiss Re) などの資金力のある企業の支援を受けている。
今回の提携では、ハッカーワンのバグ報奨金プログラムを利用する企業に対して、コーリションが割安でサイバー保険を提供する。犯罪者が欠陥を見つけ出し悪用するより先にホワイト・ハッカーがサイバー・セキュリティの弱点を明らかにすることで、コーリションが実際に保険金を支払う可能性が低くなる、というわけだ。
この中小企業向けバグ報奨金プログラムは、悪意のあるハッカーの排除を目指す保険会社とサイバーセキュリティ企業の業界を超えた数多くの連携のうち、最新の事例である。