30年越しの連続殺人犯逮捕、決め手はDNA系図
遺伝子検査が安価になり、一般に広まるにつれて、警察の手から逃れるのはますます難しくなるだろう。
4月24日、警察はジョセフ・ジェイムス・ディアンジェロ(72)を 逮捕し、この男がイースト・エリアの強姦魔であると特定した。イースト・エリアの強姦魔は1974年から1986年の間にカリフォルニア州で最低でも12人を殺害した連続殺人犯である。事件発生から30年以上を経て、ようやく捕まった。
捜査当局がマーキュリー・ニュース(Mercury News)に語ったところによると、 過去の犯行現場に残されてたDNAを、「GEDマッチ(GEDMatch)」と呼ばれる誰でもアクセスできる祖先データベースで比較したという。GEDマッチでは、DNAを提供すると親族を見つけることができる。警察はこのサービスを用いて、ディアンジェロの家系にたどり着いた。それは、犯人の年齢、性別、住んでいた場所の可能性などの他の手がかりと併せると、容疑者を絞り込んで特定するのに十分だった。
これまでに1200万人以上の人々が、系図サービスの類いに登録している。そして、何百万人分ものDNAが警察のデータベースに保存されている。この数字がさらに増え続けると、捜査の手を逃れることはどんな人にも難しくなるだろう。
心配すべき時がついにやって来たのかもしれない。今回の犯人逮捕の件に関して、GEDマッチの運営者は、「司法当局およびその他の誰からも接触を受けていません」と言いつつ、サービス利用規約に、サイト上のDNAが「他の目的で使われることがあります」と記述されていることも付け加えた。23アンド・ミー(23andMe)を含めた他の系図サービス提供サイトはMITテクノロジーレビューに、DNAデータを司法当局に共有したことはないと語った。