フェイスブック、プロパガンダ防止に「はがき」認証へ
ロシアに対する刑事告発は、ネット上で混乱を巻き起こすロシアの能力の高さを明らかにした。だが、この猛攻撃をフェイスブックが撃退できるかどうかは不明だ。
旧約聖書の「サムエル記」に登場する巨人兵・ゴリアテを、羊飼いの少年ダビデが投石器で倒した有名な物語にたとえるならば、ゴリアテは400億ドルの売上と2万5000人の従業員を抱えるフェイスブックで、ダビデは米国に対し「情報戦争」を仕掛けたとして起訴された13人のロシア人だ。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、フェイスブックは2016年の大統領選挙時、フェイクニュースなどの情報操作に対する準備ができていないかったと報道している。2018年の中間選挙も同じかもしれない。オックスフォード大学でプロパガンダを計量的に研究しているサム・ウォーリー研究員は、同紙の取材に対し、次のように語っている。「多くの情報操作の手段としてソーシャル・メディアは利用されました。こうした方法はソーシャル・メディアを提供している企業自身も認識していなかったでしょう」。
フェイスブックのロブ・ゴールドマン広告担当副社長は、ロシアが仕掛けたプロパガンダの広告費のほとんどは大統領選挙後に支払われたため、誰が情報操作を仕掛けたのかはその時点では特定できなかったと、ツイートしている。ダン・コーツ国家情報長官は、米国は依然としてこうした攻撃に対して脆弱だと警告した。
フェイスブックはこの問題に対して人員やソフトウェアを投じており、大統領選に関する広告を出稿するユーザーに対して米国の郵便(はがき)を使った身元確認を導入する予定だ。 しかしダビデもまた、新しい技を学んでいるかもしれない。