NASA、新方式の3Dプリントでロケット部品製造へ
米国航空宇宙局(NASA)はついに、ロケット・エンジンの超高熱に耐え得る部品を付加製造(additive manufacturing)技術で生産する目処を付けた。
NASAが新たに特許を取得したのは、「レーザー・ワイヤー・ダイレクト・クローズアウト(laser wire direct closeout:LWDC)」と呼ばれる方法だ。金属を使う一般的な3Dプリント(「2018年版ブレークスルー・テクノロジー10:3D金属プリンティング」を参照)とは本質的に異なり、レーザーと金属線を使って金属同士を強固に接着し、精密な構造を作り出す。
LWDCを使うことで、ロケット・ノズルの製造時間を数カ月から数週間にまで短縮できる。NASAマーシャル宇宙飛行センターの上級技術者ポール・グラドルは、「従来の製造過程のいくつかの段階を省いた、より堅牢な製造過程を作り上げたいと考えました」と述べている。いくつかの段階を省くことで、より迅速な製造が可能になるのだ。
NASAは今後、LWDCを適用するさらなる用途を、航空宇宙産業全般に渡って模索していくとしている。